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JICAボランティアが悩む「前任者の亡霊」を打破する方法

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青年海外協力隊としてバングラデシュに赴任していたぼく。充実した2年間で再びバングラデシュに戻ってくるほど、この国を好きになった。

さぞかし順風満帆な2年間だったと思うかもしれないが、うまくいかないことの連続で、人並みに悩みもあった。

今日は多くの隊員が葛藤するであろう悩みの中から、ぼくも体験した「前任者の亡霊」について語っていこう。

同じような悩みを持っている隊員の励みになれば嬉しい。

 

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新規派遣と継続派遣

 

JICAボランティアは、派遣国から要請があがってはじめて派遣準備が進められる。つまりぼくの場合だと、バングラデシュから日本のボランティアを派遣してほしいと依頼があり、そこに応募したぼくが派遣されたという流れである。

派遣形態には新規派遣と継続派遣のどちらかに分類される。

新規派遣はその名のとおり、初めて派遣される要請内容であり、自分が初代隊員になるということだ。

継続派遣は、2代目、3代目といったように、自分の前にその要請で活動していた隊員がいたということになる。

ぼくの要請書には「新規派遣」と書かれていた。

 

新規派遣の落とし穴

 

新規派遣とは厳密にいうと、同じ地域に同じ配属先で、ほぼ同じ要請内容で派遣されることを指す。

例えば日本の埼玉県の埼玉県庁地域創生課に、地域活性のための仕組み作りをしてくださいという要請がでて、そこに初めて派遣されるということだ。

しかし、自分が派遣される1年前に、埼玉県庁地域推進課に、地域活性のために働く人の採用フローを構築してくださいという要請で派遣されていた人がいたとする。

この場合、同じ県庁で同じ地域活性のための活動だとしても、継続ではなく新規要請として扱われる。(派遣される部署も異なり、若干内容も違う)

つまりぼくの場合、新規要請だけれど、この例えのような状態だったということだ。

同じ県に何人も日本人が派遣されていたわけではなく、過去数年間で派遣されていたのはその人とぼくのみ。つまりはその県庁で働く人にとってみれば1年前にいた日本人の後任という見方をされる。

新規派遣だけれど、継続派遣の要素が強いということだ。

実際こういった隊員は世界中に結構いるのではないかと思っている。

※埼玉県の県庁の部署名や内容は実在の物とは異なり、例として挙げただけである。

 

前任者がいたメリット

 

前任者とは継続派遣の場合の前にいた隊員のことを指す。ぼくは新規派遣だが、前述のように継続派遣の要素が強いため、前にいた隊員のことを前任者と呼ぶことにする。

前任者がいるメリットをいくつか紹介しよう。

  • 地域の人々との最初のコミュニケーションがスムーズにいく
  • 勤務先の同僚が日本人のことを理解していてやりやすい
  • JICAはどんな組織で、JICAボランティアが何かを知っている人が多い
  • 日本のことを知っていて、話が弾む
  • 前任者の活動内容を説明してくれる
  • 前任者が築いた人脈を引き継げる

ぼくの場合は前任者が非常にバングラデシュに溶け込み、勤務先はもちろんこと地域の人々とのコミュニケーションを多く図っていた人だったこともあって、初期段階でメリットが大きかった。人によっては上記のことがデメリットに感じる人もいるかもしれない。

 

前任者がいたデメリット

 

メリットもあればデメリットもある。

  • 前任者と語学力を比較される
  • 前任者はこうしていたが、お前はしないのかと言われる
  • 前任者のプライベートを質問される
  • 日本人のイメージが前任者であり、自分にも当てはめられる
  • 前任者への伝達やプレゼントを頼まれる

ぼくの場合、日本で前任者と会っていて、活動への想いやバングラデシュのことを詳しく聞いていた為、名前を言われても苦痛ではなかったが、前任者と会ったこともメールのやりとりもしたこともない人であれば、苦行になりかねない。

JICAボランティアとして派遣が決まっている隊員、ぜひ情報を得て前任者とコンタクトをとることをおすすめしたい。

 

前任者の亡霊

 

亡霊というと亡くなった人のことを指すが、ここではそうではなく、もうその人はこの土地にはいないのに、この土地にいる自分と前にいた人とを比較される現象のことを指す。

他の隊員にも聞くと、同じように10年~20年以上前の隊員の名前まででてきて、どうしたらいいかわからないという人もいた。

人は人、自分は自分と割り切れる人はいいが、そうでない人もいるのが実情で、前任者の亡霊にずっと悩まされる人もいる。

ぼくの場合は、前任者が優秀すぎたため、自分が追いつかないことに自信をなくす時期もあった。幸いにも前任者とバングラデシュにいながらも、活動の相談をできる関係性になれたため、亡霊に悩まされていることを本人に打ち明け、自分は自分と割り切ることができた。

 

前任者は悪くない

 

前任者がどんな人で、どんな活動をしてようが、今現実に活動しているのは自分であって、現状を変えるのは自分しかいない。

前任者がこうだったから・・・と人のせいにしてもはじまらない。現状を突破する何かを見つけていこう。それがJICAボランティアの醍醐味であり、成長できる機会である。

前任者の亡霊から離れるためにぼくがやったことを紹介しよう。

  • 前任者とメインで活動していた人とは一緒にやらない
  • 活動の優先順位をつけて、前任者がやったことと比較しない
  • 前任者がやったことは、需要がなければやらない
  • 自分の得意分野で攻める
  • 前任者が任地にきたら、会って話す
  • 前任者に思い切って活動の悩みを相談する

この中でも特に、前任者がやったことは需要がなければやらない、に言及したい。

 

活動スタイルをかえる

 

ぼくの例を説明しよう。

前任者は活動範囲が広範囲だった。県内だけでなく幅広い人脈を生かして隣県でもセミナーやワークショップを開いていた。

それ自体は大きな功績であり、継続も求められていた。

しかしぼくは同じことをやらず、広範囲で行っていた前任者の活動を、狭い範囲で定着させることを選んだ。

候補をピックアップし、その中から自分で足を運んで、重点箇所を決めていく。その場所で活動をして、行き詰った時には広範囲に目を向けて、何か見逃しているところはないかヒントを見つけにいく。その繰り返しで、前任者がやったことをより根付かせる活動を重視した。

そうすることによって、自分の居場所ができ、前任者とは違う人脈も構築できた。

 

前任者のやったことは、需要がなければやらないではなかったのか?という指摘がありそうだから説明すると、需要はあるが本当にそれが需要なのかを見極めなければいけない。

前任者がやっていたことは、同じようにやってほしいと要望は確かに大きかった。しかし同じことを同じ場所で二度やっても意味がない。同時にやってほしいという裏に隠されている内情も知る必要がある。言葉に出してやってほしいと言われることだけが需要ではない。ここは日本で働くことと少し違い、注意しなければいけないことかもしれない。

例えばぼくの場合、大きなワークショップやセミナーをやってほしいと言っていた裏に、

  • 交通費や日当が支給される
  • 昼食やお菓子がでる
  • 一日もしくは半日職場で仕事をしなくていい
  • セミナーが始まる最初と最後だけ出席して、サインをすればいい
  • セミナーは人数が多くて、理解できているかどうかがわかりづらい

こんなことが隠されていることを知り、ぼくは狭い範囲での活動を決めた。

 

ステーションまとめ

 

前任者と比べる必要はない、そんなことは百もわかっているはずだ。それでもどうしても解消できない人もいるのではないか。そんなJICAボランティアの突破口になるきっかけになれたら嬉しい。

前任者だけではなく、同じ地域で活動している同期や先輩後輩隊員との比較もあるだろう。決して一人で悩まず、世界中にいる隊員やOBOGを頼ってほしい。

必ず突破口が見つかるはずだ!

 

前任者の亡霊が打破できたら、次のステーションへGO!

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