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≪ドイツ発≫海外のタブーを知れば、その国がもっと理解できる!

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バングラデシュから、世界中に住む日本人へ発信するブログ「Jステ」。

今回はドイツ在住のライター雨宮さんに寄稿していただきました。話題の人ともあって必見です。

 

日本では当たり前のことが、国が変わればそれが当たり前ではなくなる。

よかれと思ってしたことが海外ではタブーにあたる、ということが良くあります。

そんなタブーの話題を雨宮さんが書いてくれました。「へぇ知らなかった!」という発見もありますので、ぜひご覧ください。

 

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はじめまして、『ドイツ発 雨宮の迷走ニュース』というブログを運営している、雨宮です。

今回は縁があって、ジェイさんのブログに寄稿させていただくことになりました。海外在住仲間です。わたしは計2年半以上、ドイツに住んでいます。

 

海外在住、というのは響きはいいのですが、やっぱり苦労が絶えないものです。最初はもちろん言葉の壁がありますし、考え方や文化的背景がちがいますから、「郷に入らば郷に従え」というのもかんたんなことではありません。

国にはそれぞれの、暗黙の了解や共有する価値観があります。日本だったら、気持ちを間接的に伝えることが礼儀であり、忍耐が美徳とされている風潮がありますよね。

同じように、どの国にも、現地の人が共有している価値観があります。今回は、「海外のタブーを知ることは大切である」というテーマで記事を書かせていただきました。

 

海外におけるタブーとは

イメージしやすいのは、イスラム教を信仰する女性がスカーフで髪や肌を隠すことですね。わたしたちにとって髪を見せることは、ごくごく普通のこと。ですがサウジアラビアやイラクなどでは、ちがう価値観が根付いています。

日本と比べてちがうだけであって、日本を飛び出してその文化圏に入るのなら、その価値観に従う必要があります。現地では、それが「ふつう」ですからね。

あなたが海外在住を視野に入れているなら、その国のタブーを知らなくてはいけません。

 

海外のタブーを知る大切さ

タブーといっても、「絶対にやってはいけないこと」と、「出来る限りきをつけること」に分かれます。

 

絶対にやってはいけない、というと、たとえばタイでは子どもの頭を撫でてはいけません。頭には精霊が宿って子どもの成長を見守ってくれている、という考えがあるので、触れることはタブーです。シンガポールでは、ガムを食べることも、製造することも、持ち込むことも禁止です。

気をつけるべきことと言えば、ハンドサインなどですね。日本では良い意味のポーズも、海外では失礼になることもあります。

 

海外に住む予定、旅行する予定の人は、その多種多様なタブーを理解しなくてはいけません。無意識に失礼なことや、やってはいけないことをしてしまえば、下手をしたら逮捕や罰金、友人に避けられたりすることも……。

 

ですがタブーを学ぶべき理由は、それだけではありません。

タブーとはその国の歴史や文化に根付くもの。ひとつの国を理解するためには、その国のタブーを知ることがとても大切なのです。

 

海外のタブーはその国の特徴

わかりやすく、日本のタブーを例にしましょう。

日本なら、ご飯に箸を突き刺す立て箸はタブーです。死者へのお供え物にすることなので、食事の際はマナー違反です。

接待などでは、目上の方が箸をつけるまでは食事をはじめないのがマナーです。勝手に食事をはじめたり、片手でお酒を注いだり、目上の方にお酒を注がれるとき片手でグラスを持つなどは、マナー違反、タブーです。

 

タブーとは、多くの場合は、歴史や文化を背景とした暗黙の了解です。いまの日本の例で言えば、「仏教の葬式」という文化背景と、「目上や年上の人を敬う」という考えによるタブーです。

外国人が、立て箸がタブーで、目上の人が食事をはじめるのを待つべきだと学んだとします。それを深く学べば、日本には仏教的考え方と儒教的考え方の影響を受けていることがわかります。

 

ほかにも、日本では入れ墨=暴力団、というイメージが強いので、入れ墨が入っている人が銭湯に行くのはタブーとされています

 

日本ではアイドルが認められていますが、ドイツにはアイドルは基本いません。子どもは学校に行かなくてはいけないからです。日本では黙認されていますが、ドイツでは子どもを働かせることはタブーです。

 

こう考えてみると、タブーはそれぞれの国の特色がよくでていますね。

 

ドイツでのタブー

わたしは計2年半以上ドイツで生活しています。その間に、語学学校や大学、バイト先やインターン先で、たくさんの方と知り合いました。

ドイツで生活するというのは、ドイツのスタイルに合わせる必要があります。なにも知らなかったわたしは、友人に「ドイツではそれはダメなんだよ」と教えてもらいつつ、ドイツという国を学んでいきました。

 

ナチス時代の話題はタブー

ドイツでは、政治の話をよくします。最近でいえばEUや難民問題ですね。ですがそのなかでも特に気をつけなくてはいけないのが、ナチスの話題です。

わたしは歴史に興味があったので、仲のいい友人何人かに聞いてみましたが、一同にイヤな顔をされました。理由としては、「昔の話なのに、いつまでもドイツが謝罪しなきゃいけない」からだそうです。

ナチスが行ったことを理解した上で、「あれはいまのドイツではない」という考えを持つ若い人が多い印象を受けました。なので、外国人にナチス時代のことを聞かれると、「反省しろと言われているように思える」とも言っていました。

 

また、語学学校で意見をいう時に、右手を斜め前に伸ばして挙手しました。すると、「それはナチス式の敬礼に見えるからやめるように」と言われました。

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引用元:http://www.lto.de/recht/feuilleton/f/rechtsgeschichte-hitlergruss-bundesdisziplinargericht/

↑こんな感じですね。

ドイツでは手を挙げるとき、人差し指を立てます。

 

ほかにも、ナチス統治時代のドイツを、「第三帝国」や「国家社会主義時代」などと呼び、直接的な呼称を使うことを避けたりします。「ナチスはいいこともしたでしょう?」などは言うべきではありません。ドイツにとってナチスは、絶対的社会悪という位置にあります。

ドイツでは、ナチス時代の話をしたいのであれば、声を潜めて間接的に話す必要があります。初対面などでは会話に出さない方がいいでしょう

 

人種の話題はタブー

友人関係であれば、「どこの国から来たの?」と気軽に聞けるのですが、基本的にはこの手の話題は気を遣う必要があります。どこでも人種差別は良くない、という風潮がありますが、ドイツはもう少し複雑です。

ナチス時代、ドイツはユダヤ人を迫害しました。その過去があるので、人種差別=ナチス時代のような右翼的発想、とみなされることを恐れて、人種の話は特に慎重になります。

聞くときは、「どこの国から来たか聞いてもいい?」とやんわりとした質問の方が無難です。

留学生だったら、「どこから来たのー?」というノリでも問題ありません。ですが、オフィシャルな場面では、触れないほうがいいですね。

 

タメ口のタブー

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引用元:http://intrinsify.me/Blog/items/siezen-oder-duzen-am-arbeitsplatz.html

 

タメ口、というと正しくはありませんが、ドイツには丁寧な二人称と、親しみのある二人称があります。「あなた(Sie)、○○さん」と「君(Du)、○○君、ちゃん」という感じです。

ただ二人称が変わるだけでなく、使う単語も異なってきます。ドイツ語では、丁寧語とタメ口(親しみやすい話し方)は大きな違いがあります。

 

学生同士は最初からDu、つまりお互いタメ口で問題ありません。ほかにも、若い人に道を聞かれたり、親戚同士で話をするときなどはDuが一般的です。

ですがお店や役所などでは、年の差に関わらず、お互い丁寧な話し方をする方が無難です。また、語学学校などの先生や仕事場の上司が、生徒や部下を Sie という丁寧語で呼ぶことも多いです。

なので、わたしと店長はお互い丁寧に Sie と呼び合うのですが、年が近い先輩とはお互いDuを使う、なんてこともあります。ここらへんの見極めはなかなか慣れません。

 

よく、「欧米には敬語がない」と言う人がいますが、それはちがいます。少なくともドイツでは、丁寧語を話さなくてはいけない状況も多く、そこで馴れ馴れしい言葉遣いをすると失礼にあたります。

この言葉遣いは上下関係、というよりは、どれだけ親しいかの線引きのような感じもありますので、悪気なく失礼にあたらないよう、まずは丁寧語を使うのがいいでしょう。相手がフレンドリーでも、たとえば職場の人をいきなり Du で呼ぶのはタブーです。

 

わたしは、大学以外の場では基本的にすべて丁寧語を使っていました。相手が「Duでいいよ」と言ってくれるので、それまでは丁寧語の方が無難です。

 

海外のタブーを知ればその国がわかる!

ナチスへ過剰なほどのアレルギーは歴史的背景から。人種についての考え方も歴史に根ざした文化による価値観です。言葉遣いは、ほかの国はわかりませんが、公と私を明確に分けるドイツの風潮があらわれているように思えます。

 

タブーとは、その国の特徴です。そして国の特徴は、歴史や文化などから複合的に形成されます。タブーを知ることでその国の特徴を知り、そこからその国についてもっと深く理解することができます。

 

インターネットで行く予定の国のタブーを知っておくことも大切ですが、現地でその空気を肌で感じ、学ぶことで、よりその国を理解することができます。

 

タブーを学ぶことを通して、その国をより深く知っていきましょう。

 

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ライター 雨宮 紫苑ドイツ発 雨宮の迷走ニュース

 91年生まれ、ドイツで迷走している引きこもり。

 22年住んでいた日本の文化に馴染めず、ドイツへ逃亡。

 大学生という仮面をかぶりつつ、ライターとして生計を立てるため奮闘中。

 

Jステ本日のまとめ

聞くときは、「どこの国から来たか聞いてもいい?」とやんわりとした質問の方が無難です。

 

寄稿文より

 

ここ驚きました。「どこの国から来たか聞いてもいいか」を聞かなければいけないなんて、バングラデシュではそんなこと気にしていたらやっていけない(笑)まさにドイツの歴史的背景に基づくタブーですね。

参考:初対面で聞かれる75のこと in バングラデシュ - ジェイ・ステーション

 

折角なのでぼくが住むバングラデシュのタブーを一つ紹介しましょう。

 

お金を渡す時は必ず右手(どうしても右手が使えない場合は左手の下に右手を添える)

 

基本的に左手は不浄とされているのでどんな時も右手を使うのがマナーですが、お金に関しては特に気を付けなければいけません。

まだバングラデシュ歴が浅い時に、意識せずに左手でお金を渡したことがあって、あからさまに嫌な顔をされ、更には受け取ってくれず、最後に叱られるという経験をしました。

左利きの人はどうするの?という質問もあるかと思いますが、このへんについてはまた別の機会に記事にします。

 

 

雨宮さん、ドイツから素敵な記事をありがとうございました!

 

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